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メンバー
Miharu Eguchi
研究室メンバー
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研究内容
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メンバー
Miharu Eguchi
研究室メンバー
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研究内容
“化学結合力や場の力の絶妙なバランスで創り出す、新しい構造と機能”
金属ナノ構造制御によるプラズモニック電気化学反応系の開発
高エントロピー合金(HEA)は、複数の金属元素をバランス良く組み合わせることによって、物理的・化学的特性を高めることができる材料として注目を集めています。HEAは、耐熱性や耐腐食性、機械的特性に優れることが知られています。本研究ではHEA(Pt, Pd, Rh, Ru, Cu などの金属の複合合金)をナノポーラス粒子として合成し、電極触媒として利用することで、水素発生反応(HER)における活性を向上させることに成功しました。
⚫︎ この研究結果はNat Commun., 2023で報告されました。
この研究ではAuナノ粒子とPd-Ptナノポーラスから成る複合体、Pd@Pt@AuとAu@Pd@Ptを作り分け、金ナノ粒子に誘起される局在型表面プラズモン(LSPR)により発生する熱を利用することで、メタノール酸化反応の加速に成功しました。
金のLSPRは可視光によって誘起されるため、プラズモニック電気化学反応系(水素生成など)への導入による太陽光の活用が期待されています。
⚫︎ この研究結果はChem. Sci., 2025で報告されました。
当研究室では上記の研究で使われるような、シリカビーズ表面におけるPt-Pdナノポーラス膜の合成にも成功しています。膜状のナノポーラス構造にすることで貴金属を無駄なく利用することを目指しています。
⚫︎ この研究結果はKitamura et al. Chem. Comm. 2025で報告されました。
粘土が出会いのチャンスを広げる
化学反応を加速するためには通常、「反応系の温度を上げる」「反応物質の濃度を上げる」または「触媒を導入する」必要があります。これに対し私たちは、「反応基質を表面吸着させる」という方法で化学反応の加速に成功しました。反応基質の電荷分布が表面で変化するために、反応の頻度因子が増幅し、反応効率が増大するというメカニズムです。この時表面の有無で活性化エネルギーにほとんど差がなかったので、触媒反応ではないと言えます。従来法とは違う、第4の化学反応加速法として、「表面利用」の方法を確立します。
⚫︎ この研究結果はSmall 2023で報告されました。
⚫︎ 物質・材料研究機構からプレスリリースされました。
プレスリリース:粘土が出合いのチャンスを広げる ~触媒とは異なる反応加速手段~
※ 本研究は 、科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(ERATO)「山内物質空間テクトニクスプロジェクト」の一環として行われました。
Adsorchromism(吸着クロミズム)
表面吸着による色素分子の電子状態の変化によって誘発されるクロミズムを「吸着クロミズム」と名付けました。表面吸着による分子の光化学特性の変化は、プロトン化・凝集・分子内構造の変化などによって引き起こされます。特に共平面化や分子運動の減少などを含む分子内構造変化による光化学特性変化の関連は、分子内の電荷分布にまで踏み込んだ考察が必要となり、興味深い研究対象と言えます。
⚫︎ この内容はAdv. Sci. 2021(レビュー記事)で報告されました。
層状アルミノシリケートからなるフィルムの特性と応用
層状アルミノシリケートは有機ポリマーフィルムに添加することでそのガスバリア性を高めることに使われてきました。私たちは、層状アルミノシリケート自身にも製膜性があることに着目し、層状アルミノシリケートのみから成るフィルムのガス透過性を分析しました。この結果、粒径が2μm程度の層状アルミノシリケートで作られた膜では拡散によるガス透過であるのに対し、粒径が20 nm程度のもので作られた膜ではキャピラリーフローによるガス透過であり、ガス透過度が比較的高いことが分かりました。キャピラリーフロータイプによるガス透過膜と言えば、微細な孔の施されたポリ袋がこれに該当します。酸素等のガスを完全には遮断せず、低濃度酸素状態を作り出すことが青果物の保存に適しており、包装材として利用されています。本研究ではこれに着想を得て、粒径の小さい層状アルミノシリケートによる膜を青果物の表面で形成し、発生するガスや見た目の変化の違いを観察しています。
⚫︎ この内容はJ. Mater. Chem. A, 2022で報告されました。
⚫︎ 物質・材料研究機構からプレスリリースされました。
物質・材料研究機構:粘土でリンゴの鮮度を保つ ~未来の食糧危機に備える長期保存技術~
※ 本研究は、NIMS国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 メソスケール物質化学グループの江口美陽主任研究員を中心とし、クイーンズランド大学、および国立台湾大学のメンバーからなる国際共同研究チームで行われました。また、本研究の一部は、 JST-ERATO山内物質空間テクトニクスプロジェクトの支援の下で行われました。
物質・材料研究機構 NIMS 広報誌「NIMS NOW」(2023 - Vol.23 No.2)
にて本研究が特集されました。
Projects
山内ERATO物質空間テクトニクスプロジェクト
導電性ナノ多孔体は、「第二世代無機多孔体」として今世界の材料化学の分野で特別な注目を集めています。導電性ナノ多孔体のうち特に金属ナノ多孔体は、制御された微細な空間(細孔)を持つナノスケールの無機固体金属でありながら電気伝導性も有する無機単結晶構造体です。これは、代表的な多孔体であるゼオライトやMOF/PCP、または、第一世代無機多孔体のメソポーラスシリカと比較して、高い電気伝導性、骨格の結晶性や組成・細孔構造の多様性などの観点で圧倒的な優位性があります。これらの組成を炭素、硫化物、リン化物、遷移金属酸化物などへと展開し、ナノサイズからメソサイズの範囲で高度に集積化(ハイブリッド化)させることで異種材料の相乗的融合が生まれ、新しい電子・物理化学的な性質の発現が期待されます。このような背景の下、本プロジェクトでは、結晶中の「ナノ空間」と、それらが高度に集積化された「ハイブリッド空間」の完全制御に向けた合成プラットフォームを確立することを目指します。
機能集積テクトン:朝倉裕介(名古屋大学)
MIテクトン
ナノ物性計測テクトン:中川鉄馬(早稲田大学)
界面制御テクトン:江口美陽(早稲田大学)
ナノ構造制御テクトン:Joel Henzie(物質・材料研究機構)
新規材料探索グループ:Jonathan Hill(物質・材料研究機構)
Yamauchi Materials Space-Tectonics Project website
JST-ERATO 山内物質空間テクトニクスプロジェクト 概要ページ
TOYOTA自動車との共同研究
ナトリウム電池開発
革新的GX技術創出事業(チーム型)
領域:蓄電池
資源制約フリーなナトリウムイオン電池の開発
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